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これがわたしのいちおしだ Millenium Edition
記事番号:1573
投稿者名:おおいしげん (http://sapporo.cool.ne.jp/genesis/)
投稿日時:2000/08/07(月) 03:36:29
引用記事:1466
これがわたしのイチオシだ:2000
[名前] おおいしげん
[役割] 北の国から
[傾向] ろりぷにけもの
【好きな作品】
私が「あ、“岡野史佳”作品がすきなんだ」と自覚したのは1997年の8月。岡野作
品を収拾しはじめたのはそれより前なのだが、それでも「フルーツ果汁100%」
や「太陽の下でまってる」などは、すでに過去のものであった。そんなわけで、単
行本で読みこなしていった私にとって、長編であるか短編であるかは区分法として
意味をなさない。そこで、作品部門を1つに集約して記述することにした。
おおいしの「すき」に中期の作品群が欠落しているのは、そんな読み方の問題に起
因しているのだろう。
今から振り返ってみると、私がハマりはじめた時期は岡野世界の世界観に転換が進
行しつつあった時期のようであり、以降の連作(長編)は少なからず「意欲的」な
性質を含んでいるように思う。そんな認識のため、近時の作品についても長編作品
から「すき」を挙げにくい。
1 「緑のゆびさき」(『君の海へ行こう』所収)
くるくる変わる表情。バッハの調べ。尽きせぬ想い。
ぼくのいちばんすきなもの。
2 「君の海へ行こう」
私を岡野世界へと連れ出した。心象風景の基層。
3 「さよならスプートニク」(『海育ちの風』所収)
ルネサンス。
第2回人気投票でキャンペーンを張らせてもらいました。fumica.comに入りびたる
ようになったのも、この作品のため。かなり新しい読者である私が、初期の作品を
注視するようになったきっかけ。私の中の文芸復興。
4 「ハッピー・トーク」
岡野世界との邂逅。
1990年の初冬、わかつきめぐみ先生の“So What?”を手にしたことが、少女漫画へ
の分水嶺だった。ちょうどその時期の連載作品で、雑誌連載時にみかけている数少
ない旧作。デイジーが私の中の最初の記憶。
5 「ラブリー百科事典」
けもの〜
おキツネさま、かぁいい(はぁと)
【好きなキャラ:男性】
私にとって岡野世界はロール・プレイの場。男性キャラに「自分」の意識を同調さ
せ「想い」を巡らす。そのとき、同性のキャラクターは客体ではなく、主体として
存在する。それゆえ、男性キャラクターそのものへの思い入れは薄い。
客体としてみたところで、「恋敵」を応援するほど人間できていないし(^^;
1 「ルグリ/少年宇宙」
岡野世界の水先案内人、道しるべ、表象。
2 「牧野冬至/緑のゆびさき」
ちょっと道を踏み外せばストーカーなんだよね、こいつ……
あまりに繊細で、崩れてしまって当然なバランス。その果てに辿り着いた光明。
私の見る希望の光。
3 「ドリー/瞳の中の王国」
男の子だよね(笑)
種族を越えて。
【好きなキャラ:女性】
1 「朝倉空見/緑のゆびさき」
2 「竹内琴里/君の海へ行こう」
3 「おキツネさま/ラブリー百科事典」
4 「羽月/さよならスプートニク」
5 「シェール/黄金の棲処」
理由なんてない。わけなんていえない。「すき。だからすき。」
【好きなシーン】
1 『僕が行くまで 誰のものにもならないように 願いながら』
ひそやかな「想い」は惑星を越えて。「緑のゆびさき」208〜209頁
2 『いいから そばにいてくれよ』
秒速8kmの物体に働く引力。「さよならスプートニク」152頁
3 『明日でしたら おひとり様ご優待で島内散策コースなどいかがでしょう?
ガイドが一名つきますが無料で結構です』
ささやかな、ささやかな告白。「君の海へ行こう」40頁
(脱稿)
2000年8月
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