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「フルーツ果汁100%」と「前略・ミルクハウス」の類似点

記事番号:1090
投稿者名:ユミタカ (http://www2.plala.or.jp/satoh/yumitaka/index.html)
投稿日時:2000/01/20(木) 20:54:53
最近川原由美子の「前略・ミルクハウス」を読んだのですが(全てでは無いが)その登場人物の
松本芹香・菊川鈴音・安原藤、の3人の関係、性格設定がピタリとるり・奈槻・颯太に対応する
のです。

つまり芹香はな女の子、鈴音はインパクトがあり、ちょっと「変」な男、藤は寡黙な男という設
定で、藤の思い人は芹香で、芹香は藤のことはそのようには見ていない。
 
しかも芹香と鈴音は美大生である。(そして颯太は美術部員らしく絵を描くところは描かれなか
った)

そして藤の芹香への告白の後は気まずい雰囲気になる。そこからは展開が異なっていて藤は何の
伏線もなく現れた結衣という少女に、芹香は鈴音と「くっつく」ように思われる(全てを読んだ
わけではないので)  

恋愛漫画とは登場人物の居場所を確定させることをテーマとしていると思う。女一人、男二人と
いうグループに対して(二人の男は一人の女を好きだという設定)「前略・ミルクハウス」では
女の子を補充すること、「フルーツ果汁100%」でははみ出た奈槻をアメリカに行かせることで
落ち着かせている。

この「前略・ミルクハウス」では脇役にまでも居場所の確定を行っている。藤にフラれたやよい
という少女と芹香にフラれた(といって差し支えない)田代という人物がその後くっつくわけだ
が、それまでその一途な気持ちの描写がされていた二人が、思いをあきらめるや否やくっついて
しまう「フラれたら次の人」的展開は疑問が残る。ぶっちゃけて言えばそのような展開が好きで
はないわけだ。このキャラクターに思い入れのある人には分からないがこのことによって換えっ
て興が冷める。

だからこそ俺は「フルーツ果汁100%」よりも「瞳のなかの王国」の方がずっと好きなのだろう。
この倉本深青というキャラクターに強い思い入れがあるのだろう。深青のセリフ「あたし…じぶ
んの好きな人が誰かべつの人のこと想っててもやっぱり好きだよ」は強く印象に残っている。

かと言っても泥沼になるのは嫌だしなぁ。なんだかんだ言ってもこの種類の恋愛漫画は好きだし。
(ジャンルの好みは無節操だが)なんかタイトルと全然違う話になってますね。すいません。



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