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最近川原由美子の「前略・ミルクハウス」を読んだのですが(全てでは無いが)その登場人物の 松本芹香・菊川鈴音・安原藤、の3人の関係、性格設定がピタリとるり・奈槻・颯太に対応する のです。 つまり芹香はな女の子、鈴音はインパクトがあり、ちょっと「変」な男、藤は寡黙な男という設 定で、藤の思い人は芹香で、芹香は藤のことはそのようには見ていない。 しかも芹香と鈴音は美大生である。(そして颯太は美術部員らしく絵を描くところは描かれなか った) そして藤の芹香への告白の後は気まずい雰囲気になる。そこからは展開が異なっていて藤は何の 伏線もなく現れた結衣という少女に、芹香は鈴音と「くっつく」ように思われる(全てを読んだ わけではないので) 恋愛漫画とは登場人物の居場所を確定させることをテーマとしていると思う。女一人、男二人と いうグループに対して(二人の男は一人の女を好きだという設定)「前略・ミルクハウス」では 女の子を補充すること、「フルーツ果汁100%」でははみ出た奈槻をアメリカに行かせることで 落ち着かせている。 この「前略・ミルクハウス」では脇役にまでも居場所の確定を行っている。藤にフラれたやよい という少女と芹香にフラれた(といって差し支えない)田代という人物がその後くっつくわけだ が、それまでその一途な気持ちの描写がされていた二人が、思いをあきらめるや否やくっついて しまう「フラれたら次の人」的展開は疑問が残る。ぶっちゃけて言えばそのような展開が好きで はないわけだ。このキャラクターに思い入れのある人には分からないがこのことによって換えっ て興が冷める。 だからこそ俺は「フルーツ果汁100%」よりも「瞳のなかの王国」の方がずっと好きなのだろう。 この倉本深青というキャラクターに強い思い入れがあるのだろう。深青のセリフ「あたし…じぶ んの好きな人が誰かべつの人のこと想っててもやっぱり好きだよ」は強く印象に残っている。 かと言っても泥沼になるのは嫌だしなぁ。なんだかんだ言ってもこの種類の恋愛漫画は好きだし。 (ジャンルの好みは無節操だが)なんかタイトルと全然違う話になってますね。すいません。