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タイトル:Re:書評『戦闘美少女の精神分析』
投稿者 :kita
投稿日時:2000/07/25(火) 15:32:39
引用記事:22
戦闘美少女の精神分析、読了。
30ページほど読んだところでカッタルクなり、鉛筆片手に思い切り斜め読みしました
…普通はこんな乱暴なことはしません…が、1章と6章は面白かったです。
1章で自分の位置を確認でき(私は只のマニアのようです)、
6章の「社会的ひきこもり」との関連づけは、分かったような気に(笑)させられました。
1章47ページ+43ページの意訳─たとえば企画や制作の裏側まで知り得るような対象を、
自由に見当識を切り替えつつ俯瞰で見渡すことができ、
かつ現実に対する違和感を漠然と感じている人間が、おたくである。
著者の重点は、上の「かつ…」以降の部分にありますが、
おたくとマニアの違いは、見当識(自分の立ち位置)を自由に切り替えることができるかどうか、
という考えは納得できます。
たとえば…あまり良い例ではありませんが、ガンプラのように、2次元のものを立体化して
リアルな塗装をする、という世界にどうしても入っていけないのですが(造型の面白さは感じます)
こういうことを、見当識の切り替えができない、というのでしょう。
変な言い方をすれば、「決してバーディゴ(空間識失調)に陥らない人」のことを、
おたく、というのかもしれません。
6章はそれぞれの示唆が入り組んだ関連を持っているので、図解しないとしっかり把握でませんが、やってません(笑)。
どうやら高畑勲「12世紀のアニメーション」を読まないと、話の前提がすっぽり抜けてしまうようなので(235ページ)、
後で読むつもりです。ただ…千葉の展示では、著者のいうような視点での解説はなかったが。
この章にかぎらず、展開の強引さは所々にありますが、一応素直に受け取りました。
著者の論旨は、おたくの発生と、日本における社会的ひきこもりの発生とは、同質である、というところにあるのですが、
「日本における」(←ここポイント)社会的ひきこもりの特質を起点として、そのサンプルになり得るガーダーと
やや強引に結び付けたため、おおいしさんの言うように、セクシュアリティばかりが際だつことになってます。
しかしこの装丁は、なんとかならんかね。
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