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タイトル:Re:オリジナル・シン(岡野作品のワンショットカットについて)
投稿者 :たてにょん (http://www.sfc.keio.ac.jp/~lapis/every/)
投稿日時:1999/01/13(水) 04:42:06
引用記事:402
どもー、たてにょんでっす。

〉みなさん、こんにちは・こんばんは★
〉NUTSです。

こんにちは〜。イラスト、描いてね。(ぼそっ)

〉 「オリジナル・シン」買いました。
〉 本誌をチェックしていない不届き物のNUTSは、待ちに待ったコミックス
〉を読む瞬間が至福のひとときです。

そういうあなたには、本誌を購入することをお勧めいたします(笑)
いや、冗談抜きで、ですよー。単行本になるまで、最近の岡野作品の場合、
1年以上かかることも稀ではないので、本誌でチェックしておかないと読み
そびれてしまうことが大なのでした。今回収録の「ドリームワークス」も、
だいぶ収録が遅れましたし、今後収録の見込みが立ってなさそうな作品もい
くつかありますし。

〉 岡野先生は本当にさまざまなタイプのお話が書けますねぇ。感心します。
〉 多くの伏線が収束して行くタイプのお話に見うけられる上に未完なので感
〉想はまた今度。

確かに、今回の作品はかなり特異な位置づけをされる作品ですよね。
SFなんだけど、こういったサスペンスタッチの作品は今まで無かったし。
ただ、人工的に作り出された生命と、神にまつわるお話であるというところに、
岡野先生らしさを感じます。

〉 で、今回はイメージカットのお話。
〉 イメージをワンショットカットという形でページに配置するのは岡野先生の
〉特徴なのでしょうか?
〉 例えば「オリジナル・シン」p143の幼アノニマなど。
〉 昔は少女漫画特有の文法だと思っていたけれど、少女漫画全般で見られる
〉わけでも無いようだし。

岡野先生は多用しますね、イメージカット。カットとカットの間をどう繋げる
かを考えたとき、イメージカットの持つ解釈多様性をうまく利用しているとい
えると思います。これが極めて効果的に決まったのが、あの超名作「惑星Aの
こどもたち」であります。うちのサークル名もここから来ているくらい、僕は
この作品が好きなのですが、今回NUTSさんが挙げたような演出の、一つの
「簡潔=完結」した完成形であると思います。

〉 岡野先生は数ある漫画家のな中でも特に独創的なページの使い方をしてい
〉て時々驚かされます。
〉 特にp139はちょっとすごいと思う。
〉 ここに配置された格子状の9コマには読みすすむべき順番というものは
〉存在しないけど、明確な流れは存在する。こう言ったコマ割は解釈の余地
〉が非常に大きく作品に深みを与えるとおもう。
〉 NUTSが岡野先生の作品をお気に入りな理由のひとつ。

この手法、古くは「1/2FAIRY!」あたりから使われてますよね。
岡野先生の演出は、コマ割りが演出に対して自覚的で、なおかつグラフィック
デザインとしても秀逸なのが素晴らしいですね。ホント、こればっかりは、
センスという言葉でしか表現できませんよね。絵柄は変化していきましたが、
そういった根本的なデザイン感覚は今でもまったく変わっていないと思います。

といったところで、それでは!


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