fumica.com - communication space
[SALON★DE★FUMICA(岡野史佳BBS)]
[
ボード一覧
] [
記事一覧
]
記事の引用投稿
投稿先のボード:
SALON★DE★FUMICA(岡野史佳BBS)
フリートーク(オフ会)
フリートーク(少女まんが一般)
フリートーク(アニメ&ゲーム)
フリートーク(なんでもあり)
タイトル:
名前(必ず書いて下さい。短縮名を使う場合は '#短縮名' です):
E-Mail (ない人や短縮名を使う人は何も書かないで下さい):
URL (ない人や短縮名を使う人はそのままにしておいて下さい):
本文:
〉『雪が映る 声が映る』 〉一言でいうと、「非常に良い」。 〉 〉10ページという量はストーリーを成立させるにはかなり微妙、ほとんど無理だが、 〉そのぶん「岡野史佳の感性」が表に出ているので楽しめる。 〉 〉感性と言うと漠然としているが、「感情」とまで形としてまとまっていない、感覚 〉というほど抽象的でもない。星の一生に例えれば、ガスが集まり形を成しつつある 〉状態に当たるか。これを作品の芯として読むしか「方法がない」。 〉 〉 〉 〉作品の細部には触れないが、視覚以外の感覚を元に人物像を構築するという行為は、 〉直接視線を交わす場合より、えてして相手の心根のより深い部分に接近できる道に 〉なりうるのではないか、とも思う。 〉 〉また、例えばジョン・ケージ『4分33秒』が聴き手の世界の見方を変えるように、 〉見えないものを見る、という行為のスタート地点は「なにもない」=「普通の手段 〉に頼らない」こと、なのだろう。 〉 〉 〉 〉〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 〉「岡野史佳の感性」のもう一つの定義=描写能力。 〉何を題材にするか、は当然年齢によって変わるのだが、どのように紙に固定するか、 〉その切り口と手法は昔も今も変わらず清冽だ。 〉 〉「知らない世界」を描いているのではない。漠然とではあるが誰もが知っている世 〉界を描いているのだが、だからこそ、それをどう伝えるか、が作品の評価を決める。 〉食べ物でいうなら、食材自体ではなく料理の腕を、目でも舌でも嗅覚でも味わう、 〉そのような楽しみ方がこの作品にはふさわしい。 〉 〉一方、題材=食材、を選ぶ目(これも感性である)を重視し「岡野は昔は良かった 〉今は駄目」という結論を持っている人にはお勧めしない。 〉題材自体は以前岡野が使ったものも混在している。また、最後に述べるが作品形式 〉の特性上、減点法評価では楽しみを持続することが難しいからだ。 〉 〉 〉 〉今は体調の関係で長い話は描けないようだが、裏を返せば今回のような短い作品を 〉読めるのは今しかない、ということでもある。 〉作者のストーリー作りの面白さは『ラブリー極東』で楽しめる。他の重要な要素を、 〉今回のように凝縮された… 〉…制約の多さゆえに作者の特質がよく出る、またその特質だけで作品が成立する… 〉形で何作か読んでみたい。 〉 〉 〉 〉〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 〉と書いてきたが、私の作品評価と作者自身のそれとは見事な反転関係があり、 〉他の読者とも乖離しているだろうから、この感想に普遍性はないだろう。 〉まあ、こういう読み方をした人間もいる、ということだ。 〉 〉ひとつ確言できるのは、初読時の読後感がこの作品の評価を左右する、ということ。 〉 〉量がない分、読み返すことによる発見はさほど期待できず、その分出会いの印象が 〉重みを増す、そんな作品だ。
削除用パスワード(自分で削除しない場合は何も書かないで下さい):
SPAM投稿を防ぐため、お手数をおかけしますが下記の確認用の質問に回答してください:瀬川るりちゃんの名字は?(アルファベット小文字)
上記の項目に記入したら、「投稿(または確認)」ボタンを選択して下さい。
記事の確認表示をする
このまま投稿
[
ボード一覧
] [
記事一覧
]