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九州漫画家図鑑全文(honjiさんスミマセン)

記事番号:725
投稿者名:kita
投稿日時:1999/06/26(土) 19:13:52
引用記事:722
九州漫画家図鑑(60)岡野史佳  ―人間愛や友情信じて―

福岡市立福岡西陵高校の時、ある事件で友人を失った。人間不信になりかけた。
そんな状態から救ってくれたのも友達だった。
「問題を抱えながら生きようとする人間の存在が好きで、だから人間愛や友情を信じ続けたい」
自らの体験で学んだことを、多くの作品で常にテーマとして描いている。
デビュー2年後の1987年から約2年半連載した「フルーツ果汁100%」(白泉社・ララ)も、その1つ。
母親が有名イラストレーターであるために絵を描くことをためらう主人公・るりがひょんなことから
高校で美術部に入り、友情に支えられながら成長していくストーリーだ。
もちろん、基礎には少女漫画の主流である恋愛がある。しかし、味付けはコンプレックスを抱えた
少女が自分を取り戻していく姿を明るい絵で表現していて、ファンを引き付けている。
「基本的に漫画は娯楽。面白かったなどのプラス感情を読者から引き出すことができればいいと思う」
特に九州のファンを楽しませる要素もある。「フルーツ果汁100%」などの作品で福岡を舞台にした。
昨年描いた「地上の星座」(同・メロディ)は、高校時代の恩師が勤める福岡商高定時制を取材した。
だが、それは計算されたものではない。「生まれ育った福岡が大好きで動きたくなかった」。
結果、作品づくりに福岡という街が自然に反映されたのだ。
同じように漫画家という職業と向き合ったのも自然な流れだった。流行した犬の漫画キャラクター、
スヌーピーが導いた。小学生のころ、見よう見まねでスヌーピーを描いては友達に見せた。
「とにかく絵を描くことが好きだった」
やがて「絵を描く」「話を作る」ことが同時にできる漫画家に心からあこがれた。
そう言うだけあって、ジャンルは幅広い。
「典型的な博多人気質で熱しやすくて冷めやすい。同じジャンルに固執することができません」
19世紀のロンドンの魔法使いの少女を描いた「ハッピー・トーク」、近未来アドベンチャーの
「オリジナル・シン」とSF、冒険ものも描く。それでも、描きたいことはまだある。
「それに今まで自分の作品に満足したことがないので、これが描けて良かった、といえる作品を
描くことが理想です」
満足しないことが、描き続けるエネルギーとなっている。                         (松尾健児)

<データ>
宮澤賢治が好きで、飛行機と石集めが趣味だが、今はアラスカにはまっている。
少数民族に興味があり、今年2月には現地へ行った。
福岡市在住だが、近々、プライベートな理由で関東へ転居する予定だ。

以上、西日本新聞 1999年6月18日朝刊から。
勢いあまってhonjiさんが調べるまえに横取りしてしまいました。スミマセン。


記事は都立日比谷図書館で入手。雑誌に強い図書館であることは知っていたが、
新聞も地方紙、業界紙が揃っていることをはじめて意識した。


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